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既婚者との交際で発生する慰謝料は?

「好意を持っていた男性と交際したが、後になって彼が既婚者であると知った。奥さんから慰謝料を請求される可能性などがないか心配だ。」
「女性と二人きりで食事に行っただけだが、妻から慰謝料を請求すると言われてしまった。既婚者と食事に行ったことは軽率だったと反省しているが、そこまで大ごとになることだろうか。」
既婚者の方との関係において、このように慰謝料についてのお悩みのケースは少なくないのではないでしょうか。
このページでは、離婚にまつわる数多くのテーマのなかでも、既婚者と交際した場合の慰謝料についてくわしく説明します。

 

■慰謝料
そもそも慰謝料がどういったものをさしている言葉なのかについて、前提として整理しておきましょう。
慰謝料とは、不法行為(違法行為)によって受けた精神的苦痛についての損害賠償金のことをさします。
すなわち、違法な行為により傷つけられた心を癒やすために支払いを受けることができるお金のことをさしているのです。

 

ちなみに、損害賠償には、慰謝料のような精神的損害についての損害賠償のほか、財産的損害についての損害賠償もあります。
財産的損害についての損害賠償としては、交通事故における壊れた車の修理費用などが該当します。

 

ただし、慰謝料の請求が認められる場合でも精神的苦痛の大きさ、心の傷の深さは目で見ることはできないものです。
そのため、慰謝料が請求できるケースや、その金額については、過去の裁判で争われた例などを参考にしつつ、個別の事情に応じて考えていく必要があるのです。

 

■男女問題で慰謝料を請求の対象となるケース
男女問題で慰謝料請求の対象となるケースとしては、不貞行為の有無が第一に挙げられます。
不貞行為の典型例は、配偶者以外の方と性的関係・肉体関係を持つことです。たとえば、「キスをした」とか「一緒に映画を見に行った」といった事情だけでは、基本的には「不貞行為」には該当しません(これらの事情が「不貞行為にあたる」と誤解している人も意外と多いです。)。
ただし、肉体関係を伴わない交際でも、夫婦の婚姻共同生活を壊す可能性のある関係は、不法行為(違法行為)に該当すると認める裁判例もあります。
ここで「配偶者」とあるように、不貞行為は婚姻関係にある人でしか成立しないのが原則ですが、婚約していた場合には不貞行為が成立することもあります。

 

■既婚者と食事した場合の慰謝料
先述の通り、不貞行為の成立にあたっては、肉体関係があったといえるかがまず問題になります。
そのため、既婚者と単に食事をしたというだけで慰謝料を請求されることは、原則としてはないといえるでしょう。

 

ただし、原則論を踏まえたとしても、裁判などでは個別具体的な背景も踏まえて判断されることになりますので、不安な方は弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
たとえば、繰り返し食事をしたり、きわどい内容のメールのやり取りをすることが交際の親密さを裏付ける証拠になり、「肉体関係があったのではないか」と思われてしまう可能性があることにも注意が必要です。
また、肉体関係が無いとは言え、既婚者との交際も度が過ぎれば、「夫婦の婚姻共同生活を壊す原因になった」として、交際自体が不法行為に該当する可能性も考えられます。

弁護士・亀子伸一(法律事務所みちしるべ)は、豊富な知識と高い課題解決力でお客様に万全なサポートをいたします。
男女問題だけでなく、離婚、相続、交通事故や不動産、企業法務などのお悩み解決に自信があります。
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不倫の慰謝料に関してお困りの方は、弁護士・亀子伸一(法律事務所みちしるべ)までお気軽にご相談ください。

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