離婚調停で親権を獲得するためのポイント
「親権」とは、未成年の子が成人して社会人となるまで世話をして看護する「身上監護権」と、未成年の子の財産を管理する「財産管理権」の2種類の権利のことをいいます。
民法上においては、民法818条3項が、「親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。」と定めており、夫婦は、未成年の子の親権者を決定しなければ離婚することができないことになります。
親権者の決定方法としては、①夫婦間による話合い、②調停手続による決定、③家庭裁判所による決定の3つが考えられます。
では、離婚調停や裁判において親権を獲得するためには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。ポイントとしては、主に以下の4点が挙げられます。
①従来までの子に対する監護状況
②今後とも子と過ごすことができる見込みの有無
③子の意思
④経済状況
以下ではそれぞれについて詳しく見ていきます。
①従来までの子に対する監護状況について
離婚する以前にどのように子との時間を過ごしてきたかが重視されます。従来までも子に対して真摯に向き合い、愛情を注いできたといえるならば、離婚後に親権を獲得した後においても問題なく共に過ごすことができると推認することができるからです。
②今後とも子と過ごすことができる見込みの有無について
離婚後においても、親が子と共に過ごす時間を確保できるのかが大切なポイントになります。仮に、仕事が忙しく、離婚後に子どもと過ごす時間が確保できない可能性が高い場合には親権を獲得することが難しくなってしまいます。
③子の意思について
親権の帰属を決定するに際して、両親の状況を加味することは当然重要ですが、一方で子どもの意思も重要となります。子どもが15歳以上である場合には、子の意思確認が行われるのが一般的で、子が離婚後に両親のどちらと過ごすことを望んでいるのか確認されます。この意思は、重要な考慮要素となります。
④経済状況について
子を育てていくには、学費や食費などが当然必要ですので、経済力があることが必要です。したがって、子を育てていくための収入があるのか否かも重要な要素となります。
以上が子の親権を獲得するための主なポイントですが、その他にも親権を獲得しやすいケースとして、配偶者が身勝手に家を出た場合や、配偶者が子の育児を長期に渡り放棄していた場合などは非常に親権を獲得しやすい状況にあるといえます。
弁護士・亀子伸一(法律事務所みちしるべ)は、豊富な知識と高い課題解決力でお客様に万全なサポートをいたします。
離婚のトラブルだけでなく、交通事故、相続、男女トラブルや不動産、企業法務、刑事事件などのお悩み解決に自信があります。
また静岡市、藤枝市、焼津市、島田市、富士市を中心として、静岡県にお住まいのお客様にお応えしている地域密着型の弁護士です。
初回相談を60分無料でお受けしているほか、事前予約で休日・時間外も対応可能です。
離婚問題にお困りの方は、弁護士・亀子伸一(法律事務所みちしるべ)までお気軽にご相談ください。
当弁護士が提供する基礎知識
-
既婚者と知らずに妊娠...
「相手が既婚者と知らずに肉体関係を結んだ末、妊娠してしまった」このようなお悩みをお持ちの方にとって、せめて相手方に慰謝料を請求したい、とお考えになるのは自然なことでしょう。まず、妊娠した場合に最初に取るべき行動は、「相手 […]
-
交通事故の後遺障害等...
■後遺障害とは?まず、「後遺障害」と「後遺症」が異なることを知っておくことが重要となります。「後遺症」とは、病気や怪我の治療が終わった後(「症状固定」という。)に残った障害・症状のことをいい、「後遺障害」とは、後遺症の中 […]
-
むちうちの後遺症|症...
交通事故に遭った際に、むちうちの後遺症が残存してしまった場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。このページでは、むちうちについてその症状と、後遺障害等級認定について解説していきます。むちうち症の傷病名とはむちうち症 […]
-
相続人調査の流れ|弁...
被相続人が亡くなった際には、相続人が誰であるかを把握することは非常に重要です。一部の相続人を欠いた状態で、相続財産の遺産分割協議を行なってしまった場合には、その協議は無効となってしまいます。当記事では、相続人調査の流れに […]
-
交通事故の加害者側が...
ある日突然交通事故の被害者となってしまった場合に、加害者が無保険であった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。このページでは、交通事故の加害者側が無保険だった場合の対処法について解説していきます。交通事故の加害者側 […]
-
高次脳機能障害
交通事故に巻き込まれた際、怪我をしてしまった場合には、相手方に治療費や慰謝料を請求することができます。また、怪我が完治したとしても、後遺症が残ってしまった場合には、それも含めて請求できる場合もあります。特に、後遺症の中で […]
よく検索されるキーワード
-
男女トラブルに関するキーワード
-
交通事故に関するキーワード
-
エリアに関するキーワード
お知らせ・ブログ
弁護士紹介・事務所概要

弁護士 亀子伸一
静岡県弁護士会所属 登録番号 53434
「あなたの立場で、より良い解決に向けたアドバイスを、分かりやすくお伝えする」をモットーに、ご相談を受けています。話しやすい雰囲気づくりにも努めています。
完全個室もございますので、安心してご相談ください。
事務所名 | 法律事務所みちしるべ |
---|---|
弁護士 | 亀子 伸一(かめこ しんいち) |
所属 | 静岡県弁護士会 |
所在地 | 〒420-0034 静岡県静岡市葵区常磐町2-4-25イデア常磐町ビル4階 |
電話番号 | 050-3503-8646 |
営業時間 | 平日/午前10時から午後7時まで 土曜日(隔週)/午前10時から午後6時まで ※事前にご予約いただければ時間外も対応可能です |