交通事故の後遺障害等級認定の仕組み
■後遺障害とは?
まず、「後遺障害」と「後遺症」が異なることを知っておくことが重要となります。
「後遺症」とは、病気や怪我の治療が終わった後(「症状固定」という。)に残った障害・症状のことをいい、「後遺障害」とは、後遺症の中でも、交通事故が原因とされ、労働機能が低下または喪失し、自賠責の等級に該当するものをいいます。そして、損害賠償請求をするためには、自賠責保険の損害調査を申請し、そこで「後遺障害」として認定されることが必要となります。
■後遺障害等級認定について
●等級とは?
交通事故による後遺障害は、部位や程度によって1~14級までの等級と、140種類、35系列の後遺障害に細かく分類されています。そして、提出する認定審査の書類内容により、どの等級に当たるのかを審査するという方法で後遺障害等級の認定が行われます。
そして、具体的には、後遺症・障害のある身体の部位→その障害が物理的なものか、機能的なものか→その障害でどれだけ労働能力が低下するか、後遺症・障害の重さ、の順で分類し、1~14級のいずれかの等級認定もしくは非該当(認定なし)の結論が出されます。
また、認定には3つの決まりがあります。
①系列の違う障害が2つ以上ある場合、原則として重いほうの等級によるという「併合」、②既に障害をお持ちの方が、交通事故で障害の程度が重くなった場合の「加重」、③障害等級表に載っていない障害については、障害の内容などから等級を定める「準用」(例として嗅覚脱失や味覚脱失など)です。
●認定をする機関
症状固定後、後遺障害の認定を希望する場合には、第三者機関である「損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)」に後遺障害認定の申請を提出し、その機関に「その後遺症が後遺障害にあたるのかどうか」「後遺障害に当たるとして等級は何級になるのか」を判断してもらう必要があります。
実際には、申請書類の一つである担当医師が作成する後遺障害診断書などが、後遺障害等級認定の判断において大きな比重を占めます。その判断は書類での審査が基本とされるため、事故被害者や医師が損害保険料率算出機構に直接赴き説明する機会などは原則としてありません。よって、後遺障害の内容は書面で証明できるように準備しなければなりません。
●後遺障害認定の申請方法
損害保険料率算出機構への、後遺障害認定の申請方法は2種類あります。
「事前認定」と「被害者請求」です。
いずれも、損害保険料率算出機構に必要書類を提出するという点では変わりありません。
ただ、書類の提出方法が異なり、そのため、事前認定では不利に働く可能性が少なからずある、と考えられます。
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